仕上げみがき卒業を応援!『おくち育 まほうハブラシ』
歯みがき習慣は、子どもに身につけてほしい生活習慣の一つです。でも、なかなか難しいと感じていらっしゃる保護者の方は多いのではないでしょうか。ライオンの社員は、周囲の方から「子どもの歯みがきもきちんと教えているんですよね」と仰っていただけることも多いのですが、やっぱり難しさは同じです。
子ども用の歯みがきやハブラシなどを開発している担当者ですら、歯みがきの教え方には、実はいろいろともやもやする思いを抱えていました。
そんな担当者たちが開発した『おくち育 まほうハブラシ』。子どもの自立をサポートするためのオーラルケアプログラム「おくち育」から2024年6月に新発売しました。
ひとりで歯をみがくようになってきた子どもたちに、正しい歯みがきスキルを身につけてもらおうと開発したプログラムです。歯みがきの方法を学び、チェックする専用アプリ、みがき残しを染め出し、確認するためのハミガキステップジェル、歯みがきの音声ガイダンスが流れるハブラシポートを使って、最短1ヵ月で、仕上げみがき卒業をサポートします。
担当者たちが、実際の子育てで感じたもやもやなどをもとに、この商品にちりばめたアイデアをご紹介します。
自分の子どもに歯みがきの方法を教えられてなかった!
最近、子どものむし歯の数は減っています。文部科学省が令和 4 年度に実施した学校保健統計調査によると、現代の子ども(12 歳)のむし歯は全国平均で 0.56 本と 1 本を切っているそうです。むし歯が減った原因はいろいろ考えられますが、保護者の方が、子どものオーラルケアを大切にしていることも大きいと思います。
でも、そんな中、保護者の方々から、「ちゃんとした歯みがきの教え方が分からない」というお悩みを聞く機会が多くなりました。
自分の子育てを考えてもそうだったと、担当した金島は言います。
金島:歯みがきの大切さは子どもが小さい時から伝えていましたが、いざ自分でみがける年齢になった時に、ハブラシをくわえて噛んでいるだけで、全く歯をみがいていませんでした。
子どもに歯みがきの大切さを教えても、TVを観ながらハブラシを口に入れたままで手を動かしていなかったり、噛んでいたりするだけ。自分自身も、子どもに歯のみがき方を教えられていなかったことに気付きました。
ゲームだったら自分からやろうとするんじゃない?
小学生くらいになると、自分で歯みがきをするようになります。小学校卒業までに約7割の方が仕上げみがきは卒業していますが※、そのときには、みがき残しのない正しい歯みがきを身につけてほしい。そう考えた担当者が行きついたのが、ゲームでした。
※小1〜小6の子どもを持つ保護者への調査(21年12月ライオン調べ)
ゲームは今、いろいろなところで注目されています。学校の授業でも、子どもが主体的に学べるように、ゲームを取り入れているケースもあります。
歯みがきも、「課題をクリアして、ポイントや経験値を数値化、可視化しながらレベルをアップしていく」ゲームにしたらどうだろう?
そんなアイデアから、『まほうハブラシ』の開発は始まりました。
ひとりで学んで、ひとりでできるようになることへのこだわり
『まほうハブラシ』のアプリ、ハミガキステップジェル、ハブラシポートには、子どもが自分で興味を持って歯みがきができるよう、担当者の様々なアイデアが詰まっています。
アプリの設計を担当した鈴木は、こう語ります。
鈴木: 『まほうハブラシ』のアプリは、おくちの平和を守る、約30日間の冒険ストーリーになっています。子どもが主人公になって、モンスターを倒しながら、自然に歯みがきが上達していけるようにしました。1日1日違うミッションをクリアしていくんですが、ステージが上がるときには、モンスターのボスと闘います。その時に使うのが、「ハミガキステップジェル」。ジェルを使った後、おくちの写真を撮って、みがき残しがないかどうかを点数化して、判定します。毎回点数の変化が自分で分かり、ここができなかったなどと振り返れるような仕組みとなっています。繰り返しの練習やクイズによって、学んだことを理解し、子ども自身ができるようになったことを実感して、やる気がうまれていくような設計を心掛けました。
「ハミガキステップジェル」を担当した永盛がこだわったのは、色の発色。
永盛:歯医者さんが歯科指導などで使う、みがき残しを染め出す製品には、ジェルのほかに液体や錠剤などもあります。子どもたちに実際に使ってもらって、一番使いやすそうだったジェルにしました。染め出しを子どもたちに試してもらうと、色が鮮やかに染まれば染まるほど、とても喜んでいたんですよね。その笑顔が何とも言えなくて。そこで、みがき残し部分をしっかりと認識できるよう発色性の良さを一番に、試作を繰り返しました。
定期的に子どもたちが使うものなので、使うことを楽しみにできるような商品にしたいと思いました。
そして、ハブラシを引き抜くだけで、正しいみがきかたなどの音声ガイダンスが流れる「ハブラシポート」には、「忙しくてアプリを開けない場合でも、音声に沿ってひとりで歯みがき練習ができるようにしたい」という考えがありました。
林田:視覚情報(画面)と聴覚情報(音声)の両方を提供できるアプリから、あえて情報量を減らす選択をしました。視覚と聴覚の両方で学ぶアプリと、聴覚のみで学んでいくハブラシポートを交互で使用することで、歯みがきの学習効率を高められると考えたんです。
さらに林田は、ハブラシポートの形状と、流れる音楽にもこだわりました。
林田:ハブラシを抜くと、センサーが検知し自動で音声が再生するのですが、子どもの使いやすさと誤作動がないことを両立する形を考え、ハブラシホルダーを斜めにしました。斜めにすると、大人より目線の低い子どもでもハブラシを引き抜きやすくなりますし、ハブラシポートのセンサーとハブラシの密着面が増えてセンサーの検知感度が上がるので、一石二鳥なんです。実際に3Dプリンタも活用しながら多くの試作品を作り、斜めの角度などにもこだわって、この形にたどりつきました。また、子どもたちが楽しんで取り組めるように、軽快な音楽が流れるよう工夫しました。
歯みがきを嫌々するのではなく、楽しくやってほしい!
『まほうハブラシ』は、子どもの学習法である「学び→気づき→定着」のサイクルにのっとって、アプリやハミガキステップジェル、ハブラシポートをそろえています。
正しい歯みがきの方法を、子どもが自ら楽しみながら無理なく身につけられるのではないかと思っているのですが、正直なところ、歯みがきは、わくわくするような楽しい行動ではありません。気が進まないけれど、やらなければいけないことといったところでしょうか。
担当チームも、自分が子どものころを振り返ると、「歯みがきしなさい!と、よく親に怒られていた」などという思い出がいっぱいで、歯みがきが親子のストレスだったと言います。
でも、毎日の親子の大切な時間がストレスになるのはもったいない。
鈴木:「今日は点数がよかったよ」とちょっとしたコミュニケーションが親子で生まれ、ストレスを感じることが多かった歯みがきの時間が子どもとの楽しい時間に変わればいいなと思っています。
『まほうハブラシ』だけでなく、たとえば、ハブラシに子どもが好きなシールを貼って、自分だけのデコハブラシを作ると、歯みがきが少し楽しい時間に変わることもあります。
せっかくなら楽しく取り組むことで、習慣づくりもしやすくなるかもしれません。
歯みがきに限らず、何かをひとりでできるようになった時の子どもの笑顔は、周りで見ている方もうれしくなります。
これからも、子どもの歯みがき習慣づくり、知恵を絞ってがんばります。
商品紹介
■おくち育ブランドサイト
■『おくち育 まほうハブラシ』商品リリース
▼子どもの習慣づくりに関連する記事はこちら