理想のライフスタイルって何だろう。 歯みがきしながら考えてみる
突然ですが、皆さんはどちらが好きですか?
・ゆっくりとコーヒーを楽しみながら、丁寧に一日を始める生活...
・てきぱきと支度をして、効率よく一日をスタートさせる生活...
私は、ゆっくりコーヒーを飲みたい派…ですが、睡魔との激しい戦いに敗北し、結局バタバタと1日が始まるタイプです。もちろん、歯みがきだけは欠かさずにしています。
申し遅れました、広報担当の柘植(つげ)です。
2024年4月に誕生したライオンのオーラルケア新ブランド、
『OCH-TUNE(オクチューン)』は、「スタイルで選ぶ」という新しい提案をしています。
てきぱき・リフレッシュ・効率派の「FAST」と、じっくり・リラックス・丁寧派の「SLOW」という2種類のスタイルから、自分に合ったケア用品を選べるブランドです。
オーラルケアが、自分のスタイルや気分を反映する時間になるなんて、ちょっと面白いと思いませんか?
「FAST」と「SLOW」は、それぞれどんな特長があるのでしょうか?
『OCH-TUNE』開発に関わった様々な部所の研究員に、開発秘話を熱く語ってもらいました。
自分のスタイルで選べば、もっと楽しい
——そもそも、どうして「FAST」と「SLOW」に分けたブランドが誕生したのでしょうか?
萩森(はぎもり) オーラルケア用品は、むし歯や口臭予防などを目的に選んでいただくことがほとんどですが、中には明確な選択基準をもたない方もいますよね。
そういった方々にも、もっと気持ちよく使っていただけるように、新たな選び方を提案しました。それが「スタイルで選ぶ」というコンセプトです。
堀越(ほりこし) 「FAST」と「SLOW」のどちらも、オーラルケアの基本機能を備えています。その上で、「歯をみがくタイミング、気分や好み」に合わせて選んでいただけます。
「FAST」と「SLOW」、選ぶのも楽しいですが、その時の気分に応じて両方使うのもおすすめですよね。
萩森 そうなんです。「FAST」と「SLOW」を両方使ってくれた友人の中には、「仕事ではFAST派だけど、プライベートはSLOW派なことに気がついた」という人もいました。
他にも、「朝と夜では気分も違うので、製品も使い分けている」とか、嬉しいコメントをもらっています。
シャカシャカ?もちもち?言葉と写真でイメージを共有
——「FAST」と「SLOW」のイメージはどうやって共有していったのでしょうか?
仲神(なかがみ) まずは言葉や写真でイメージを共有しました。いろいろな擬音語や擬態語を集めて表を作ったりもしました。
例えばマウスウォッシュの場合は、口の中に入れたときにどんな感触が良いかを、いろんな言葉で表しました。「FAST」だと、さらさら、すっきり。「SLOW」だと、たぽたぽ、こっくりなど。
萩森 写真を使うのも有効でした。
イメージに合う写真を集めて「FAST」と「SLOW」のイメージの方向性を一致させることもしました。
香味の場合は、「FAST」だとブルーで、青い海でサーフィンをしているイメージとか、「SLOW」だとナチュラルな感じ、例えば朝の光の中でヨガをしているとか。開発の初期に選んだ写真の中には、製品になるまでずっと使われ続けたものもあります。
——視覚的なアプローチも効果的だったんですね。ハミガキの泡についてはどのような工夫をされたのでしょうか?
西村(にしむら) ハミガキも、泡の質感や磨き心地を言葉で表現して共有しました。「FAST」だとシャカシャカ、ブクブク。「SLOW」だとモコモコ、もちもちなどですね。言葉で共有したイメージをもとに成分を選択していきました。
各担当者の推しポイントを紹介
――ご自身の担当された製品の推しポイントを教えてください。まずは、ハブラシ担当の堀越さんいかがですか?
堀越 こだわりは本当にたくさんあります。ちょっと熱く語ってもいいですか(笑)? まず、一つのハブラシで太さが異なる毛を使っていて、毛束の間隔も等間隔ではないんです。
何度も試作を重ねて、ベストな位置を細かく調整しています。
しかも、「FAST」と「SLOW」はかなり異なる設計にしています。
西村 ハブラシの柄の部分のカーブも、ものすごくこだわっていましたよね。試作品を使ってみて、わずかな変化でこんなにも使用感が変わるのだと驚きました。
萩森 途中経過を見せてもらっていたので、完成品が仕上がったときには感動しました。「FAST」のハブラシの柄の部分は四角く、「SLOW」は六角形ですよね。
「FAST」のハブラシを使うと自然と「ズバっと爽快にみがける感じ」がしますし、「SLOW」を使うと「じっくり心地よくみがける感じ」になるんです。
堀越 狙い通りです。ありがとうございます(笑)。毛の密度や長さ、毛束の間隔、柄の形状や角の丸め方など、さまざまな部分にこだわったことで、「スタイルに合う歯みがき実感」を実現しています。
西村 ハミガキのこだわりポイントは、泡ですね。
「FAST」と「SLOW」の違いを実感してもらうため、泡の特長を極端に分けてみました。その結果、これまでのライオン製品にはない独自の特長をもったハミガキができたと感じています。
具体的には「FAST」の方は、ブクブクの泡で、口の中に入れた瞬間に素早くパッと広がる設計なんです。粘度を高めずに、口の中で分散しやすいようにしました。
あと、「FAST」はシャリシャリという気持ちのよい触感を目指しましたが、やりすぎてジャリジャリになってしまうと気持ち悪い触感になってしまいます。心地よい絶妙なシャリシャリ感になるようにこだわりました。
西村 一方で「SLOW」のモコモコ泡は、じっくり丁寧に磨けるように、口の中にしっかり留まるよう設計しました。また、磨き始めはあまり泡立たず、途中から泡立つ工夫も加えています。
仲神 マウスウォッシュの甘味成分と口の中に入れた際の質感にこだわっています。ハミガキと同じく、「FAST」と「SLOW」で違いがはっきりわかるように開発しました。
例えば、「FAST」はキレのある甘さ、「SLOW」はコクのある甘さを感じられる成分を選びました。また、「FAST」はサラサラしたキレのある液感、「SLOW」はしっとり潤うような液感になるように全体のテクスチャーも調整しました。
口をゆすいだあとも、「FAST」はドライですっきりする感じ、「SLOW」の方はさわやかでリラックスする感じに仕上げています。
仲神 そして香味もかなりこだわりましたが、これは香味担当の萩森さんから説明をしてもらいましょう。
萩森 ハミガキもマウスウォッシュも、「FAST」と「SLOW」で口の中に入れた瞬間に「全く違う!」と感じてもらえるように仕上げました。
西村 「FAST」のハミガキの香味を試したとき、すごく印象的だったのを覚えています。ラムネのような爽快感があって、スッキリした感じでした。
仲神 僕は「SLOW」のマウスウォッシュの香味が特に好きです。ラフランスとかメロンのような、やわらかい香味ですよね。
萩森 ありがとうございます(笑)。マニアックなこだわりポイントを挙げると、歯みがき中に一番強く感じるミントの風味の部分にかなりこだわりました。
具体的には、産地の異なる複数種類の天然ミントを中心に香味素材をブレンドしていて、その配合バランスが使った時の気持ちよさを左右する重要な要素なんです。ミントの配合によって、「FAST」と「SLOW」の特長がはっきりと分かれるように工夫しました。
その違いをラーメンのスープに例えると…
——えっ、ラーメンですか(笑)?
萩森 どうやったら伝わるかなと思って、考えてきました(笑)。
——じゃあ、ぜひお願いします!
萩森 「FAST」の香味は、器の底が見えるほどにクリアなスープで、でも、パンチがあってガツンと印象に残る感じ。一方、「SLOW」の方はダシの効いた濃厚なスープで、いつまでも飲み続けていたい感じ。そのくらいの振り幅を意識して、香味を設計しました。伝わりましたか?
——はい、非常によく伝わりました(笑)。
——みなさんの開発のこだわりを聞いていると、「FAST」と「SLOW」の両方を使いたくなりますね。
西村 はい、ぜひ!ハミガキは「FAST」だけどマウスウォッシュは「SLOW」といった組み合わせも面白いですし、気分や時間帯によって使い分けたりするのも楽しいですよ。
萩森 オーラルケアをする時間って、1日の中でほんのわずかですが、ほとんどの人が毎日2回以上は歯みがきしますよね。その時間に「今、自分はどんな気分か?」とちょっと想像してみる。
そんなきっかけを『OCH-TUNE』が作れたら嬉しいなと思います。
\もっと『OCH-TUNE』について知りたい方はこちら!/
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