モーリー・ロバートソンさんに学ぶ。人生と毎日の中に訪れる“使命”とは
LION Scopeでは、「習慣」とその可能性を調べて、みつめて、考えていくひとつの活動として、様々な方の日常生活や生き方についてお話をお伺いしています。
2023年2月、モーリー・ロバートソンさんをライオンの平井研究所にお迎えし、「これからの自分、これまでの自分」をテーマに講演をいただきました。
これまでの考え方や価値観に変化が起き、あらゆるものごとが猛烈なスピードで多様化している現在。これからの社会の中で、どのようにものごとに向き合い、どのように日々を過ごしたらよいのか。「人生100年時代」を迎えるにあたって、自分ではない人の生き方について見聴きすることが、人生を豊かにすることにつながるのではないでしょうか。
モーリーさんのお話には、経験に裏打ちされた思考のルール、ものごとを受け止め前向きにとらえる姿勢、自分らしさを実現するための積極的な行動がちりばめられており、多様化している世の中で豊かに生きるためのヒントがありました。
逆境つづきの学生時代
国際ジャーナリストやコメンテーターなど多岐にわたりご活躍されているモーリーさん。1963 年に日本人の母親とアメリカ人の父親の間に生まれました。高度経済成長期の真っ只中、多感な子ども時代を広島で過ごされたそうです。ご自身の生い立ちをベースに、身振り手振り、時には広島弁も交えながら楽しくお話ししてくださいました。
幼少期にアメリカから日本へ移住。インターナショナルスクールに通うも、自ら望んで日本の学校へ転入。親の都合で日本からアメリカへ。日本語で受験して東大に、日本文化を英語で論じてハーバード大学に入学と、人生の様々な場面で価値観のはざまを体験しながら、多くの出会いと成長をしてこられたモーリーさん。すべてが順調という訳ではなく、むしろ逆境続き。その時々でいろいろな困難があったそうです。幼少期の日本ではアメリカ人として見られ、アメリカでは日本人として扱われた青年時代。価値観のギャップもあったはず。でも、モーリーさんのトークは何もかも明るく楽しく聞こえました。
運命には巻かれるのが勝ち
「人生は何があるかわからないけれど、抗うよりも乗っかって自分の運命には巻かれるのが勝ち。これはお星さまの導きかなって思うようになりました。」
不安で何もしないよりも、まずは飛び込んでみる。さらにそこで何かアクションをする。
人とは違う経験を自分の強みに変えて、次の機会をつかみ取る。そんな、発想と行動力で逆境を楽しむ。それはモーリーさんならではの性格や行動力があってこそ成せることなのかと思いました。ですが、人により年齢や時期は違えども誰にもそんな場面に遭遇する機会が訪れる、と話されます。
「何か自分には使命があるって思うんです。そして、皆さんにもどこかで‟使命がある”と思えることに取り組む場面がきっと現れます。」
と、講演を聞いている私たちにむけてのメッセージをいただきました。
これまで過ごした日々にも使命があったのかもしれないし、これからの毎日に訪れるかもしれない。自分の置かれた状況を”使命である”と思うことで、もっと前向きになれる。そう思うと、一日一日を大切にしたいという気持ちになりました。
モーリーさん、ご講演くださりありがとうございました。
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