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もしかして今日に満足していない!? ついついしてしまう夜更かしの理由とは?

「分かっているけどやめられない」
食べすぎや飲みすぎ、ついついやってしまう夜更かしなどの習慣は、健康にマイナスの影響があり、生活の質を低下させる原因にもなります。でも、誰もが分かっているにも関わらず、なかなかやめられませんよね。
なかでも夜更かしによる睡眠不足は、日中のパフォーマンスを下げてしまうなど暮らしに大きく影響します。
なぜ「分かっているけど」夜更かししてしまうのでしょうか?


睡眠不足による経済損失は驚きの15兆円

一般的に人間の理想的な睡眠時間は8時間ほどだと言われています。「睡眠」が不足すると、十分な休養を取ることができないだけでなく、生活習慣病の発症リスクが高まるなど健康にマイナスの影響を与えます。また、健康面だけでなく、パフォーマンスが低下して、集中力の低下によるケアレスミスが増えたり、感情が落ち着かなくなって対人関係を悪化させたりするなど、睡眠不足による「嫌な思い」を経験したことがある人も多いのではないでしょうか。睡眠不足は、個人の健康面と、対人関係などの社会活動の両面から大きな「経済的損失」に繋がると言われています。

アメリカのシンクタンクであるランド研究所の調査(2016年)。日本の睡眠不足による経済的損失は、当時の為替レート1ドル110円換算でおよそ15兆円。

「睡眠」は、脳や身体を休めて疲労回復を促進します。ほかにも、免疫機能の増強や記憶の固定、感情整理など、人間をメンテナンスする上で重要な役割を持っています。

ただ休むだけでなく、心の安定にもつながります。

あらためて言うまでもなく、十分な「睡眠」が生きていくうえで重要だということは多くの人が知っていますが、それでも夜更かししてしまうのはなぜでしょうか?

心当たりはありませんか? ついつい「夜更かし」

今回、LION Scope編集部の20代~50代のメンバー8名で「ちゃんと睡眠をとっているか」と話し合ってみました。すると、年齢を問わず半数から「夜更かししてしまっている」と回答がありました。みんな一様に、「ついつい……」とバツの悪そうな顔をしています。
「夜更かしして何していたんですか?」と質問を重ねてみると、「ベッドのなかでスマホを見てしまって」「海外ドラマを見てたらいつのまにか」と、眠れないわけではなく、あえて「眠らない」ようです。
 
※今回は、眠りたくても眠れない病気としての「不眠症」ではなく、ついついしてしまう「夜更かし」について話し合っています。

理由はさまざまですが、眠れないわけではなさそうです

夜は寝るものと幼い時から教わっているので、遅い時間まで起きているって、ちょっと背徳感というか、ワクワクしてしまう気持ちもありませんか?寝なきゃいけないと分かっていても気になっている小説の続きを読んでしまったり、急に部屋の片づけをしてみたり……。

ついつい「夜更かし」は、今日に満足していないから!?

眠れないのではなく「眠らない」日常を過ごしているメンバーと「なぜ眠らないのか?」について話し合ってみたところ、あくまで仮説ですが、その「ついつい」の輪郭が見えてきました。
 
仲間とのゲームに夢中になって夜更かしを続けているというメンバーから出てきたのは「睡眠の優先順位が低い」という意見です。確かに何かに夢中になっていると、眠気を感じないようです。
 
さらに議論を深めて出てきたのが、「今日一日に満足していないからではないか」という興味深い理由です。メンバーで夜更かししてしまった日のことを振り返ってみると、忙しかったり、自分の時間が作れなかったり、何かストレスを感じてモヤモヤしている日にこそ、寝る時間になっても眠らずに何かをぐずぐず続けていることが多いかもしれないという傾向が見えてきました。つまり、日中の満足度が足りていない日こそ、充実感を取り戻そうとして夜更かししているのではないかという仮説です。「夜中の片づけ」はまさにこれだと言えます。

みなさんも思い当たる点はありませんか?

後日調べたところ、睡眠時間を削ってまでも満足できる時間を取り戻そうとする行為には「リベンジ夜更かし(報復性夜更かし)」という名前がついていました。中国のSNSで生まれたといわれている用語で、国籍を問わず、現代を生きる多くの人が同じような気持ちを感じているのかもしれません。
 
「ついつい」と見過ごしていた夜更かしにも、意外と根深い理由がしっかりと存在しているようです。単にやめられない習慣と切り捨てるのではなく、心のバランスを取るための行為と考えると、夜更かしにも意味はあるのかもしれません。
 
みなさんはご自身を振り返ってみてどう感じたでしょうか。

理由を知り、自分を知り、そして……

今回の話し合いを通じて印象に残ったのは、「夜更かしには欲求不満という理由があるかもしれない」という仮説が見つかった際にメンバーの一人が言った「恥ずかしい……」という一言です。
 
理由が見つかったことが、自分を客観的にとらえるきっかけになったようで、日中の過ごし方に満足していない自分に気づき、いたたまれなくなったそうです。
 
そのメンバーは最近、「今夜リベンジするのではなく、明日リベンジしよう!」と思うようになり、夜更かしする回数がだいぶ減ったそうです。夜更かしからの睡眠不足に、「じゃあ寝ればいい」とアドバイスをもらっても意思を強く持って実行するのはなかなか困難です。でも、自分自身で原因に気づくことで、明日やこれから先の幸せに思いを馳せるようになり、根本的な考えが変わるかもしれません。
 
今回は夜更かしという習慣について考えてみましたが、ほかの「分かっているけど、やめられない」習慣にも何かしらの原因や理由が潜んでいる気がします。
 
LION Scopeでは、「習慣」についてこれからも広く・深く探究していきます。みなさんも「習慣」について一緒に考えてみませんか?

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▼ライオン 研究開発「睡眠の質を見える化」

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